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床排水トラップ再生工法

平成24年10月19日
ジャパン・エンヂニアリング株式会社 排水管再生部 部長 多治川 修

 

最近、床排水トラップから臭気があがって下水の臭いが激しくするとの相談が多く寄せられる。訪問すると床排水トラップのお椀を乗せる立上り部分が欠け、お椀が乗らずにそのままにしておき封水が保てない状況である事が多い。

封水が保てないと悪臭やガス・細菌等が逆流してくるので、健康に悪影響を及ぼすため注意が必要である。封水を保つため、お椀の乗る部分の欠損部分を修復出来る工法かつ、水漏れを直す工法が求められていた。弊社が開発した床排水トラップ再生工法(T5B)の実例を述べる。

 

弊社は昭和48年から排水用・給水用塩ビライニング管を製造している。

工場で養った40年の技術を用い、現場で排水用塩ビライニング管に再生する工法。

塩ビ形状記憶樹脂管を工業用ドライヤーを用い熱し、管内に圧着させる。

圧着が完成したらすぐ使用可能である。硬化待ちをする時間(夏場は3時間、冬場は4時間)が必要ない。

 

次に塩ビ形状記憶樹脂を用いた床排水トラップT5Bの施工方法を述べる(図1・写真1参照)

床排水トラップのT5Bの施工概要

床排水トラップのT5Bの施工概要

再生工事を用いることにより更新(防水層の修復が必要)に比べ1/4のコストダウンとなったのが最大の決め手。

又、コンクリートパテと塩ビ形状記憶樹脂を用いお椀の乗る排水トラップの立て管欠損部を修復し、お椀の乗る高さに調整できることが採用された理由の一つである。

作業手順を述べる。

躯体コンクリートにある床排水トラップの立て管下部を切断し、内部を研磨する。その後、接着材が塗られたとっくり型の塩ビ形状記憶樹脂を下部から挿入し圧着させる。お椀が乗る部分が欠けていた場合、塩ビ形状記憶樹脂にて高さ調整し、コンクリートパテにて補強整形する。

床排水トラップ内部は樹脂を塗布し完成させる。床排水トラップ内部に穴が開いている場合は不織布に樹脂を含浸させ補修する。

※注意:とっくり型の塩ビ形状記憶樹脂とは施工する管の内径より少し小さめに加工された管である。熱を加えると広がるようになっている。

 

これより作業写真と共に作業内容を説明する。

施工前
施工前

下階
下階

1.目皿を外し、作業周りを養生して、
汚さないようにする

2.床排水トラップの立て管下部を切断
ビニル袋を取り付ける

研磨
研磨

とっくり型塩ビ形状記憶樹脂

3.T5Bの躯体貫通部を研磨治具にて
さび落としをする

4.とっくり型塩ビ形状記憶樹脂
圧着準備

とっくり型塩ビ形状記憶樹脂圧着作業
とっくり型塩ビ形状記憶樹脂圧着作業

圧着後(上から撮影)
圧着後(上から撮影)

5.とっくり型塩ビ形状記憶樹脂を管内に
挿入し熱風機の熱風を使用し配管内に
圧着させ、余分な塩ビ形状記憶樹脂を
削り、形を整える

6.躯体貫通部分施工後にトラップ
部分の作業にかかる

圧着後(下から撮影)
圧着後(下から撮影)

 

7.管端部まで塩ビ形状記憶樹脂を
貼り付け、補修材を塗布する

 

完成後
完成後

8.トラップ部分を目視作業にて樹脂の塗りを行い、トラップ部分を仕上げていきます。
下階の排水管が既存管と接続が出来、新しいお椀(樹脂製)を乗せれば作業終了となる。

 

 

おわりに

 

20年以上たったビルやマンション、団地にて床排水トップの再生工事の要望はこれからも増えていくと思われる。

施工件数も増加傾向にあるので、今後も対応していきたい。

 
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