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水−温水ミキシングバルブの性能特性と使用例

平成26年2月1日
株式会社ベン 小松 達也

 

1.はじめに

 

 日常的に使用する水、温水は生活に欠かせないものであり、特に温水は何らかの機器で作りださなければならず、日常生活に適した温度や、使用用途に応じた温水温度で常に一定に保たれて給湯されることが望まれています。

 ここでは水(冷水)と温水(高温水)を混合させて快適な給湯温度を実現する「ミキシングバルブ」を使用した給湯方法について紹介します。

 

 

2.構造・原理

 

 本体内部には給湯温度感知用のサーモエレメントと、それに連結されたベンタイが装着されています。サーモエレメントの中に封入されたワックスが給湯温度により膨張・収縮して弁体を駆動することにより、温水と水の流入量を調整して給湯温度を一定に保ちます。

図1 TR−4N型ミキシングバルブの構造

 給湯温度が設定温度より高い場合には、サーモエレメント内のワックスが膨張し、温水側の流路を絞り、水側の流路を拡大して給湯温度を設定温度まで下げます。

 給湯温度が設定温度より低い場合には、サーモエレメント内のワックスが収縮し、水側の流路を絞り、温水側の流路を拡大することにより給湯温度を設定温度まで上げます。

 

 

3.性能および特性

 

 水と温水を混合させる給湯システムにおいては、条件が変化しても安定した給湯温度を供給できることが要求されます。

 ミキシングバルブを設置した給湯システムでは使用中に圧力、温水温度、使用流量など様々な条件が変化しますが、ここでは条件変化の一例として給湯流量が急激に変化した場合と温水圧力がステップ状に変化した場合の給湯温度の変化(特性)を実測データで示します。

図2 給湯流量変化時の特性

 

 図2では給湯流量Qをバルブの開閉により10〜35L/minで急変させていますがTで示す給湯温度は安定しています。(太線で強調したデータ)

 ここでアルファベット大文字のTは温度、Pは圧力、Qは流量で添え字なしは給湯(出口側)、添え字 h は温水(入口側)、添え字 c は冷水(出口側)のデータです。

図3 冷水温度変化時の特性

 

 図3では冷水の圧力Pcを0.5MPa〜0.1MPa〜0.5MPaとステップ状に変化させていますが、ここでも給湯温度Tは安定していることが確認できます。(線が重なっているが太線で示しているのがPcとTのデータです。)

 図2、図3における条件の他にも、温水圧力の変化や温水温度の変化など様々な条件で試験を行いましたが、いずれにおいてもミキシングバルブによる給湯温度は安定していることを確認しています。

 

 

4.種類、用途、使用上の注意

 

 給湯量の違いや給湯の目的によってミキシングバルブにも種類があります。

 図1に示したTR−4N型よりサイズの大きなJRG3400型を図4に示します。

 給湯停止状態が長く続き、配管内温度が低下してしまう場合、JRG3400型には循環ラインを設けてミキシングバルブに戻すことにより温度低下を防止することも可能です。

図4 JRG3400型ミキシングバルブ

 

 また、給水装置として使用する場合は、逆止弁と組み合わせた水道法性能基準適合品を設置する必要がありますが、図5のように逆止弁を外付けにしたJRG3400N型が水道法性能基準適合品として用意されています。

 TR−4N型も水道法性能基準適合品で図6のようにユニオン部に逆止弁を内蔵しています。

図5 JRG3400N型  図6 TR−4N型

 ミキシングバルブは、業務用エコキュート、太陽熱温水システム、ミストサウナ等、様々な用途の水−温水混合給湯で使用されており、その使用例を図7に示します。

図7 ミキシングバルブの使用例

 

5.おわりに

 

 温水床暖房やエコキュートの普及により、安全かつ手軽に適正な温度の温水を供給できるミキシングバルブの用途が広がってきています。これからますますの高齢化社会を迎え、老人福祉施設など様々な用途における給湯の安心・安全にミキシングバルブは貢献できるものと期待しています。

 
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