１．はじめに

　特殊な工具を必要としないワンタッチで接続できる継手は、益々需要が拡大していく傾向にあります。QSジョイントクリアは、管の差込状態が容易に目で確認でき、部品点数を最小限に抑えた内径止水タイプのワンタッチ（差込）施工の製品で、平成21年より販売を開始しご好評を頂いております。

　今回紹介するＱＳＪＣ回転ヘッダは、架橋ポリエチレン管の接合部にＱＳジョイントクリアの接続機能を備えた樹脂製で取扱いの容易なヘッダです。

２．構造及び性能

　架橋ポリエチレン管との接続は、QSジョイントクリアと同様、インコアに相当する部分を黒色としカバーを透明度に優れた樹脂を用いることで、管の差込状態が容易に確認できます。本体と一体のため、管を直角に切断して差込むだけで、特殊な器具や熟練を要しない施工性に優れた構造です。また金属管との接続の場合は、接続部を金属製テーパねじとし、接続時のねじのつぶれや過度の荷重に対し安全性を高めております。

　ヘッダのおのおのの分岐接続部は、はめ込み式の独立した接続機構で、カバーリングで保護され、おのおの分岐部が360°回転可能な構造となっています。

　保温カバーは、分岐部毎に独立したものを組み合わせることにより、ヘッダの分岐接続の方向（角度）が変わっても対応でき、最後にテープ等により固定します。

　性能は、樹脂管の接続部は熱間内圧クリープ試験、引張試験などJIS規格に規定されている項目や冷熱繰り返し試験など使用環境を想定した試験を実施し、ヘッダの連結部については曲げや引張などの強度確認試験を行なっておりますので、安心してご使用いただけます。

３．特長

［１］分岐方向は自由に設定

連結部により360°回転。おのおの分岐方向を自由に設定できます。

［２］分岐部の接続はワンタッチ

樹脂管との接続部は目視で接続が確認できるワンタッチ接続機構です。

［３］ねじ接合は、金属で

ヘッダ端部の接続がテーパねじの場合、接続部は金属製で安定した接続が可能です。

［４］分岐数は、最大９

各端末の給水用具との接続可能な口数は、2〜9。

ご要望の分岐口数と接続形式で工場より出荷致します。

４．おわりに

　回転ヘッダは、樹脂製のため、安定した固定が必要となります。固定に当たっては専用の固定金具（保温カバー付の場合とそのまま設置する場合の２種類）を用意しておりますので必ず使用して固定してください。なお、分岐口数と固定金具には組合せがありますのでご確認ください。