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水道用高密度ポリエチレンパイプ(HPPE)による給水配管のリニューアル

平成25年11月1日
冨士機材株式会社 設備営業部 課長 山村 尚弘

 

1.はじめに

 

 マンションのストックが500万戸を超え、経年により機能が陳腐化した設備をいかにリニューアルさせるかが課題となっている。その中で、設備配管のリニューアルでは、軽量で施工性が良く、腐食の心配がない耐久性に優れたプラスチック配管材に注目が集まっている。

 ここでは、給水管(敷地内埋設管、ピット内配管、給水立て管)のリニューアルに使用される水道用高密度ポリエチレン管(HPPE)を紹介する。

第1図 プラスチック配管材の適用例

 

 

 

2.水道用高密度ポリエチレンパイプ(HPPE)

 

2.1 概要

 マンションの老朽化に伴い、給水管の腐食や赤水等の問題が多く報告されている。また、周囲の埋設部においても酸性土壌・腐食性土壌等の影響により同様の問題が生じている。給水管の布設替を行う上で、施工性や更なる品質向上が要求される為、当社では敷地内埋設管やピット内配管、給水立て管に適用可能な配管部材として、呼び径20mmから200mmに適用可能な水道用高密度ポリエチレンパイプを推奨している。

 今回ご紹介する水道用高密度ポリエチレンパイプは、配水管として実績の多い水道配水用ポリエチレンパイプと同じ高性能ポリエチレン樹脂で製造された管・継手と、管と継手を組織的に一体化させるEF接合を採用し、リニューアル時に信頼性の高いパイプラインが構築できる。

 

2.2 特長

水道用高密度ポリエチレンパイプの特長を以下に示す。

 

[1]軽量

 金属管と比較して軽量のため取り扱いが容易である。

 

第1表 質量比較

 

[2]耐食性、耐酸性に優れる

 材料に第三世代高密度ポリエチレンHPPE/PE100を使用しており、優れた耐食性を維持できる。腐食や赤水の心配がない材料である。

 

[3]信頼性の高い接合部強度

 水道用高密度ポリエチレンパイプの接合方法は、ガス配管や水道配水配管で豊富な実績があるEFシステムを採用している。簡単な操作で管と継手が組織的に一体化構造となり、管体部と同等以上の接合部強度が確保できるため、信頼性の高いパイプラインが構築できる。

 

[4]クランプ機能内蔵型継手を採用(呼び径20~40)

 EF接合時に管と継手を固定するために必要なクランプ機能を継手に内蔵しており、特にピットやパイプシャフト内等、他管種が多数存在する狭隘な場所においても施工性に優れる。

写真1 クランプを用いたEF接合 写真2 クランプ機能内蔵型継手

 

2.3 認定等の状況

 水道用高密度ポリエチレンパイプの呼び径50以上は、以下の仕様書に埋設部の適用配管材料として掲載されており、金属管からの切替が容易に行える環境が構築されている。

  • 公共建築設備工事標準仕様書(機械設備工事編)平成22年版
  • 機械設備工事監理指針 平成22年版
  • 公共工事建設工事共通仕様書 平成16年版

 

2.4 給水立て管の施工方法

 給水立て管の施工には、パイプに分岐チーズを工場出荷時に予め接続した「枝付き直管(全長3,200mm)」を使用する。

 第2図に示す通り、枝付き直管を作業階の上階のスリーブに挿入しながら、EFソケットを用いて融着することで、通常2箇所のEF接合が1箇所のみに削減可能となる。

第2図 枝付き直管の施工方法

 

 また、枝管の施工時にはメータユニットまでのパイプ及び継手を、継手に内蔵されたクランプ機能を活用して仮組みし、その後連続して通電・融着を行うことが可能である。

第3図 分岐部の配管例

 

 

3.おわりに

 

 今後、マンションリニューアル時における配管施工の簡素化、設備配管の耐震化や高寿命化が重要となるものと考えている。

 今回紹介した水道用高密度ポリエチレン管が、これら課題の解決の一助となれば幸いである。

 
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