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IPF床排水トラップ再生工法のご紹介

平成30年5月1日
ジャパン・エンヂニアリング株式会社 排水管再生事業部 開発部長 山鹿 英雄

 

 

 IPF(イン・パイプ・フェニックス)床排水トラップ再生工法は建築物の浴室及び水場 においてアスファルト等により防水施工されている浴室や水場の床排水金物や一般の床排水用金物が経年劣化により封水機構が欠損しているトラップを当社独自の塩化ビニル形状記憶樹脂管(以降、「形状記憶樹脂管」)を使用して更生する審査証明を取得している床排水トラップ再生技術です。

 昭和40年代に建設された住宅団地では、コンクリートスラブ・壁で囲まれた空間の床に防水を施し、防水層をモルタルで押さえ、タイルで仕上げて浴室を作る方法が一般的でした。浴槽からの排水や洗い場からの排水がコンクリート床スラブに打ち込まれている鋳物製の排水金物(床排水トラップ)を介して排水横枝管に導かれる間接排水方式で、排水横枝管は階下の天井を通って排水立て管に接続されていました。

 また、当時の配管は配管用炭素鋼鋼管(白ガス管)が使用され、配管にはねじ込み式排水管継手が使用されており、鋼管の外面を削ってネジを切るため鋼管が薄く、経年劣化によりネジ部からの水漏れが発生しやすい弱点がありました。

 鋳物製の排水金物は、トラップ封水が常に充水されているため、排水管内の腐食性ガスにより劣化が早く20年〜30年を経過すると腐食により封水機構に割れや欠損が生じ、配管内の臭気が室内にもれ、健康障害を招くとことが多くありました。

この床排水金物を取り換えるためには浴室内の床タイルを剥がし、防水層を剥がし防水押さえモルタルを全て除去した後、床排水金物を取り除かなければならず、防水の再施工等工事日数もかかり、多額な費用を要することから簡易的な補修等で我慢を強いられていました。

 今回、当社が開発した工法は、熱を加えると拡径する形状記憶樹脂管をトラップ内部に内貼り圧着することで、排水トラップ自体の腐食や床排水トラップ接続部配管ネジ部の腐食の進行を止めることができることから、コンクリートを壊すことなく短時間でトラップ封水機構の破損部を再生し漏水を防ぐ工法です。

 この工法は本年3月(一般財団法人)日本建築センター様から建設技術審査証明BJC-247(建築技術)を取得しました。尚、平成26年9月に「床排水トラップの再生工法」として特許が認められております。

 

 

 

工法のあらまし

 

 IPF 床排水トラップ工法はコンクリートスラブに打ち込まれている床排水金物の封水トラップ直管部に形状記憶樹脂管(トックリ管)を挿入し、同金物接続配管まで一体的に内貼圧着する工法で、現場の状況に合わせ下記4工法を準備しております。

 基本工法は、当該階とその下階から作業を行います(図-1)。下階の床排水金物取付管の直管部を切断後、配管内部を研磨、ゴム系接着剤を塗布し、前日に外周面に同左接着剤を塗布した形状記憶樹脂管(トックリ管)を下階より挿入します。管内を加熱することで形状記憶樹脂管(トックリ管)が膨張、管内にゴム風船を入れ内貼圧着させ、管の上下端をツバ返しと呼ぶ管端処理を施し、小口にフェニックス再生材を塗布します。排水トラップの内面は錆を除去後、エポキシ樹脂による塗布仕上げを行い、腐食に強い新しい樹脂製のトラップ椀に交換します。

 経年劣化により封水筒に割れや欠損が生じたりしている場合は、コンクリートパテにより整形し再生します。全損している場合でも形状記憶樹脂管に治具にて封水筒の肉厚に見合うツバを加工し、コンクリートパテを貼り付け、封水筒を新たに形成し再生することも可能です(図-2)。

 

 ダウン工法は、下階が長期不在や工事に対して同意が得られず、下階の取付管直管部を切断できない場合、床排水トラップの排水路内部を研磨した後、エポキシ樹脂を塗布します。エポキシ樹脂を外周部に塗布した形状記憶樹脂管(トックリ管)をトラップ上面の封水部よりを直管接続ネジ部まで挿入し、内貼圧着することで床排水金物の再生を行う工法です(図-3)。また、アッパー工法は、上階の浴室がユニットバスにリフォームされておりユニットバスの排水横引き管が排水トラップに接続されている場合、排水金物取付管直管部を切断します。管内を下階から研磨後、エポキシ樹脂を塗布し、外周部にエポキシ樹脂を塗布した形状記憶樹脂管(トックリ管)を取付管ネジ部まで挿入し、内貼圧着することで上階の床排水金物ネジ部の経年劣化による漏水事故を防止する工法です。(図-4)。

 

 

 

【『IPF床排水トラップ再生工法』の主な特長】

 

安心・安全

  • コンクリートの床に打ち込まれている排水金物接続部及び同金物にねじ込まれた取
    り付け配管まで一体的に厚さ1.2mmの形状記憶樹脂管を内貼りする工法であるた
    め漏水の不安が解消できます。
  • 形状記憶樹脂管は腐食に強く、耐薬性にも優れています。
  • 破損している封水筒部分も形状記憶樹脂管とコンクリートパテで整形・再生し新し
    い樹脂製の椀に交換することで封水機能を確保できます。
  • 上下階どちらかが立ち入れない場合であっても、床排水金物の接続部の劣化に伴う
    漏水を防止することができます。

スピーディ

  • 1か所約半日で工事が終了するため、すぐに排水が可能です。

 

安価

  • 浴室洗い場等に取り付けられている劣化した床排水金物を、防水層を壊さずトラッ
    プの再生工事ができ、コンクリートのハツリ作業及び再防水工事が伴わない非常に
    安価な工法です。
 
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