当社で洗浄を実施した高層系オフィスビルの、雑排水管の縦管・枝管の洗浄について、お知らせしたいと思います。
1.建物の概要
竣工年数 |
1996年 |
階数 |
B3F〜24F |
用途 |
事務所及びテナント |
配管系統 |
給湯室系統 雑排水管 |
配管材料 |
排水ライニング鋼管 |
配管口径 |
縦管部 100A 横主管部 125A |
2.洗浄前の状況

2F 掃除口 清掃前 |

9F 縦管内 清掃前 |

20F 掃除口 清掃前
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23F 掃除口 清掃前 |
事前調査の結果、雑排水管の縦管内にかなり多量の汚泥の付着が見られこのままの状態で、洗浄を実施すると1F天井部横主管で作業中に汚泥による閉塞事故が十分考えられる状況です。
3.洗浄工法
上記の事故の可能性をふまえ、3Fパイプシャフト内で縦管を抜管しバキューム車を設置して、縦管にバキュームホースを接続し吸引をしながら洗浄を実施することにしました。

抜管した縦管
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バキュームホース接続 |
洗浄作業としては、9F掃除口より高圧洗浄ホースを3Fバキューム接続部まで落とし、前方噴射ノズルにて開始し除除に引き上げ9F掃除口まで洗浄、3Fバキュームホースに透明管を接続し、洗浄効果を見ながら作業を行う。
洗浄後テレビカメラを挿入し、内部を確認して1工程を終了する。
同様な工程で、15F掃除口・20F掃除口・23F掃除口と順次作業。
縦管清掃終了後24Fより枝管を清掃し、2Fまで終了させる。

ホース接続透明管
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洗 浄 中 |

15F縦管内 清掃前 |

清 掃 後 |

20F 縦管内 清掃前 |

清 掃 後 |
4.まとめ
高層系オフィスビルの給湯室系統の雑排水管は、通常高層系マンションの排水管の汚泥の付着状況が、階上から階下に向けて除除に付着が多く見られる傾向にあるのに比べ、中層階から高層階に汚泥の付着の多くがみられました。
これは一般のマンションの流しの使用度の比べ、使用回数および使用水量が少なく、中層階より上の管内の自浄作用が少ない為に、発生したのではないかと考えられます。今後の清掃周期をどうするか十分考慮が必要です。 |