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新着・技術情報/コラム

地震時管制運転中の「閉じ込め時リスタート運転」機能に関する標準について

2007年7月27日
株式会社エレベータシステムズ 営業部 古川

 

はじめに

近年、中越沖地震にみられる大型の地震が頻発しており、エレベータの耐震対策の強化が急務の課題となっております。
そのため、社団法人 日本エレベータでは平成19年6月以降に確認申請を行うエレベータから地震時管制運転中の「閉じ込め時リスタート運転」を適用する。
本コラムはリスタート運転についてのポイントを解説した。

 

 

1.適用範囲および趣旨

 

2005年7月23日、千葉県北西部を震源とする最大震度5強の地震が発生し、首都圏の約64、000台のエレベーターが運転休止し、このうち78台において閉じ込めが発生した。
更にこの78台中73台に地震時管制運転装置が設置されており、その多くが地震時管制運転中、エレベーターが最寄階に着床する前に安全装置が動作したこと等が原因で、階と階の間で停止した。中には地震の揺れが原因でかご側の係合装置が乗場側の階錠装置と干渉したことで、ドアロック装置が一時的に外れ、ドアが開放したと検知された結果、急停止し閉じ込めになったと推定されるものがあった。
直下型やマグニチュードの大きい地震発生時にはより広域の地震災害が想定され、さらに地震後の火災などによる二次災害の発生などを鑑み、本標準を定める。

 

本標準は地震時管制運転中、エレベーターが最寄階に着床する前に、安全装置が動作したこと等が原因で、階と階の間で停止した場合、閉じ込められた乗客の救出を目的とした、閉じ込め時リスタート運転機能に関するもので、低速で最寄階に着床・停止させドアを開放する運転動作について定める。

 

 

2.準拠法令・基準など

 

建築基準法施行令 第129条の10 エレベーターの安全装置
昇降機耐震設計・施工指針(2002年版)2.7 地震時管制運転装置

 

 

3.地震時管制運転中の「閉じ込め時リスタート運転」

 

本運転は、地震時に閉じ込められた乗客の救出を第一に考え、地震時管制運転中に安全装置等が動作後正規状態に復帰した場合、かごが停止している上下何れかの最寄階へ自動で運転を再開し、着床後に戸開きすることで乗客の救出を試みるものである。
また、乗客の安全を確保できれば、閉じ込め時リスタート運転による機器損傷の拡大はやむなしとする。
例えば、長尺ものが引っ掛かった状態で閉じ込め時リスタート運転を実施した場合、機器損傷拡大となっても乗客の安全は確保できることから、長尺ものの引っ掛かり防止対策や引っ掛かり有無の検出を閉じ込め時リスタート運転実施の条件とはしない。なお、閉じ込め時リスタート運転の条件に低速且つ運転制限時間を設けることで、長尺ものの機器損傷拡大を軽減できると判断する。

 

備考:最寄階がスイッチまたはタイマーなどにより呼びの登録制限を受けていても、救出第一として停止、戸開すること。また、建物管理者等に対して乗場側のドアを遮蔽したり物を置いたりしないよう、加えて避難経路の確保等を普段より指導することが必要である。

 

 

4.閉じ込め時リスタート運転の条件

 

乗客の安全を確保するため、次の対策を講ずること。

[1]運転速度

20m/min以下

(震度の大きい地震時に、かごまたはつり合いおもりが脱レールし、かごとつり合いおもりが衝突するような異常時を想定し、直ちに且つ確実に停止できる速度として、保守点検運転速度以下とする。)

[2]運転制限時間

最長5分間

(震度の大きい地震時に、巻上機の移動や主ロープの外れ等が発生したことで、シーブ空転による主ロープ断線やモーターの発煙・発火防止を目的としており、巻上電動機のトルクやかご位置を監視することで、異常発生時にはできるだけ速やかに閉じ込め時リスタート運転を中止すること。最長でも5分以内には運転停止することを条件とした。)

[3]運転方向

かごとつり合いおもりが離れる方向

(かごまたはつり合いおもりの脱レール発生時に、かごとつり合いおもり
の衝突防止を目的とし、基本的に運転方向はかごとつり合いおもりが
離れる方向とする。)

 

 

5.運転条件に関する補足

 

[1]地震時感知器S波の“高Gal”感知機能がある場合で、地震時に“高Gal”を感知していない時に限り、運転方向の規制を除外することができる。

 

[2]最寄階に着床する上で、かごとつり合いおもりの位置が大きく離れている場合やエレベータの構造上の理由でかごとつり合いおもりが衝突しない場合、運転方向に規制は除外することができる。

 

[3]地震と他の管制運転(停電時自動着床装置を含む)が重複した場合でも、前期記載の運転条件に従うこと。

 

[4]閉じ込め時リスタート運転を実施することによる乗客の二次災害低減として、つり合いおもりブロックが落下しない構造(強度)となっていること。

 

 

以  上

 

参考資料  地震時管制運転中の「閉じ込め時リスタート運転」に関する標準
(社団法人日本エレベータ協会)

 

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