1.はじめに
設備配管の非破壊検査による劣化調査のうち今回はエックス線調査について説明します。
配管劣化調査の場合、調査配管を抜管しサンプリング管を取るのが望ましいが、劣化の激しい箇所の抜管は漏水等の2次的は障害、バルブの開閉による錆の飛散、高温の配管、稼動している配管を止めることが出来ない配管を調査することが多い。
エックスフィルムに写る配管の濃淡によって錆の発生、堆積物の有無、減肉の状況を知ることが出来る。
2.調査方法、作業の流れについて
(1)調査方法
調査配管の保温材、ラッキング等を外し、調査配管の背後にフィルムを取り付け、エックス線を照射。調査配管を透過した管内状況をエックス線フィルムに撮影する。
撮影したフィルム上に現れた濃淡の像をもとに減肉状況、堆積物の状況等を解析する。
(撮影後のフィルムはレントゲン車の暗室にて現像を行う)


(2)作業の流れ
- 保温材、塗装等を除去し管表面研磨を行う。
- 機械及びフィルムをセットし、周辺の安全を確認した後に測定を行う。

3.給水管、給湯管、排水管の腐食の事例

4.エックス線調査留意点
[1]撮影中は被爆する可能性があるので第三者を管理区域内に立ち入らないよう充分注意する必要がある。
[2]配管口径が150A以上、管内に滞留水がある場合等はエックス線フィルムに写る映像が不鮮明になる場合が多いので超音波肉厚測定、内視鏡調査等で対応する必要がある。
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